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Stage & Studio2026.09.29

ケーブル養生のやり方|ステージ・スタジオの床配線とテープの貼り方でつまずき・踏みつけ断線を防ぐ

ステージやスタジオで足元のケーブルに引っかかった経験はありませんか。つまずけば演奏が止まり、機材が倒れることもあります。引っかけられたケーブルはプラグの根元から、踏まれ続けたケーブルはその箇所から傷みます。床の這わせ方から、テープの選び方・貼り方・剥がし方までを解説します。

木の床に置いたギターと、床を這うシールドケーブル。足元のケーブルは通路を避けて這わせる

▲ 床のケーブルは通すルートから決める

養生の目的:つまずき・機材転倒・踏みつけ断線を防ぐ

目的は、人がつまずかない・機材を倒さない・ケーブルを傷めないの3つです。引っかけた力はプラグの根元に集まり、踏まれ続けた箇所は外皮や中の線が傷みます。踏まれない位置に通し、引っかけた力を根元まで届かせないことが基本です。ギター側はストラップへの通し方で対策し、この記事ではその先の床を扱います。

床の這わせ方:テープより先にルートを決める

基準は「そこを人が通るか」です。

  1. 通路を横切らせない。横切るなら1か所にまとめ、通路に対して直角に横切らせてテープで留めます。人通りの多い通路は、床用のケーブルプロテクターで覆う方法もあります(会場の指示が優先)。避難口や通路はふさぎません。
  2. 壁際・ステージの縁・機材の背面に沿わせる。
  3. 電源ケーブルと並走させない。ノイズを拾いにくくするため、交差させるなら直角にします。
  4. 両端にたるみを残す。常に少したるみが残る長さにし、張ったまま留めないこと。
  5. 余りは機材側にまとめる。8の字巻きで束ね、通路の外に置きます。

這わせる距離を測ってから長さとプラグ形状を選べるギターケーブルを探すと、足元の余りを減らせます。

ステージ床のケーブル配線例の平面図。ペダルボードからアンプへのケーブルはステージ左縁に沿わせて両端にたるみを残し、電源線とは縁で1か所だけ直角に交差。袖への通路はマイクケーブルが1か所だけ直角に横切り、その部分だけテープで固定している

▲ 縁に沿わせ、通路は1か所だけ直角に横切ってテープで留める

テープの選び方:養生テープ・ガッファーテープ・布テープの違い

テープ向く使い方注意点
養生テープ床への一時固定。手で切れて剥がしやすい長期間貼ると糊残りや床材を傷めることがある
ガッファーテープステージ床への固定。手で切れ、光を反射しにくい糊残りが少ないとされるが、残ることもある
布テープ(梱包用)荷物の梱包粘着が強く、床材や貼る時間によっては跡が残りやすい
ダクトテープ補修・梱包剥がすと糊が残りやすいとされる
ビニールテープ目印・色分けの補助伸びやすく、床の固定より目印・色分け向き。長期間・高温でのり残りが出ることも
紙のガムテープ使わない剥がれにくく、床に残りやすい

ガッファーテープも布基材で、布テープ・ダクトテープとの違いは主に表面の加工(光沢の有無)と粘着剤です。会場の指定がなければ養生テープかガッファーテープを選びます。使えるテープや貼ってよい場所は会場により異なるので、事前に確認してください。

【実践】テープの貼り方5ステップ

  1. 機材の位置を決め切ってから貼る。
  2. ケーブルを床に沿わせ、ねじれを取る。
  3. 通路を横切る部分から貼る。テープはケーブルと直角に覆う向きで。次に機材側のたるみの少し先、最後に間を必要なだけ。
  4. テープの端を少し折り返す。剥がすときのつまみになります。
  5. プラグ・ジャックの近くには貼らない。剥がれたテープや糊がジャックに入るおそれがあります。

間隔に決まった数値はなく、浮かず足先が入らない程度が目安です。

L型とS型のフォーンプラグとハンダ。テープはプラグ本体やジャックの近くには巻かず、ケーブル部分で留める

▲ テープはプラグではなくケーブル部分に

やりがちなNG:張ったまま貼る/プラグに巻く/何重にもきつく巻く/貼りっぱなし/束ねたケーブルを結束バンドで締め上げる

環境別のコツ

ライブハウス

養生は会場スタッフが行うこともあるので、自分で貼ってよいか先に確認します。転換が短いので、貼るのは通路の横断部に絞ります。当日の持ち物にテープを1巻入れておくと安心です。

リハスタ

短時間なら貼らずに「壁沿い・たるみ・余りは足元の外」で足りることが多いです。貼るならスタジオのルールに従います。

宅録部屋

常設なら、テープより床用のケーブルプロテクター(ケーブルカバー)が向いています。テープの貼りっぱなしは、糊残りや床材を傷める原因になります。

ペダルボード周り

踏まれやすいのは、ボードからアンプへの1本です。ボード側にゆとりを残し、縁に沿わせて出します。

剥がし方と撤収後の点検チェックリスト

テープは低い角度でゆっくり剥がし、ケーブルごと引っ張らないこと。外皮に糊が付いたら、まず乾いた布で拭き取ります。

チェックリスト

KMsoundのケーブルは、CANARE・MOGAMIなどの線材を使い、下処理から予備ハンダ、プラグの組み立て、導通確認までを自社で行って、職人が一本ずつ製作しています。長さは15cm〜10mで指定でき、それ以外もご相談いただけます。

床を這わせる前提の長さで、一本ずつ。

ステージの広さや立ち位置に合わせて、長さ・カラー・S型/L型のプラグを指定できます。
熟練職人が一本ずつ手作りし、導通を確認してからお届けします。

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